その他の網膜・ぶどう膜疾患
網膜剥離と生理的飛蚊症
生理的飛蚊症は網膜剥離ではない
目の中は寒天のようなプリプリしたコラーゲン組織の硝子体で満たされています。この硝子体は、年齢とともに縮んで網膜から剥がれてきます(後部硝子体剥離)。
硝子体が網膜から剥がれるときに、目の中でピカピカと光が見えたり(光視症)、ゴミのような浮遊物が見えたりします(飛蚊症)。
これは硝子体が縮むことによって起こる生理的な老化現象で、後部硝子体剥離または生理的飛蚊症といい、網膜剥離ではありません。
飛蚊症は、ゆらゆらした硝子体の後面やその中の濁りが見えているもので、基本的には消えることはありません。しかし、だんだんと意識しなくなります。晴れの日や明るいところでは気づきやすく、くもりの日や暗いところでは気づかないことが多いです。
網膜剥離でも同様の症状が現れますが、自分ではなかなか生理的飛蚊症と区別がつきません。このような症状が急に増えてきましたら、眼底検査をされるのがいいでしょう。
網膜裂孔を放置していると網膜剥離に
一方、網膜に変性部位などがあると、その変性部位では網膜と硝子体の癒着が強いため、老化に伴って後部硝子体剥離が起きた時に、硝子体が網膜からきれいに剝がれないことがあります。
そうすると、癒着した硝子体が網膜の変性部位を引っ張り、もともと弱い変性網膜周辺に穴や裂け目(裂孔)ができてしまうことがあります。これが網膜裂孔です。
網膜裂孔をそのまま放置しておくと、この小さな裂け目(裂孔)から網膜の下にどんどん水分が入り込んでいき、最終的には網膜がペロリと剥がれてしまいます。この状態を網膜剥離(裂孔原性網膜剥離)といいます。
このように、網膜剥離は加齢によって起こることが多いです。しかし、年齢に関係なく、糖尿病網膜症などの一部の病気や目の打撲といった外傷で起こることもあります。
![後部硝子体剥離が起きていない若い目](/assets/images/others/pic_01.jpg?1717138136)
後部硝子体剥離が起きていない若い目
![加齢とともに後部硝子体剥離がきれいに起きた目(生理的飛蚊症)](/assets/images/others/pic_02.jpg?1717138136)
加齢とともに後部硝子体剥離が
きれいに起きた目
(生理的飛蚊症)
![後部硝子体剥離時に変性網膜辺縁に裂孔が形成され、網膜剥離を起こした目(網膜裂孔、網膜剥離)](/assets/images/others/pic_03.jpg?1717138136)
後部硝子体剥離時に変性網膜辺縁に裂孔が
形成され、網膜剥離を起こした目
(網膜裂孔、網膜剥離)
網膜剥離の症状:飛蚊症が急に増えたり、黒い影が見えたりする
網膜剥離は、痛みを伴わないため気づきにくい病気です。しかし、網膜剥離を生じると、次のような症状が現れてきます。
- 飛蚊症や光視症が急にひどくなる(飛蚊症、光視症)
- 目の中に黒い影が見えてくる(暗点)
- 見ているものの一部が見えなくなる(視野狭窄)
- 見たいものがはっきり見えなくなる(視力低下)
網膜の中心部である黄斑部分まで網膜が剥がれた場合、急激に視力が低下し、失明に至る恐れもありますので注意が必要です。
網膜剥離は、治療が早ければ早いほど視力への影響が少ないので、早期発見と速やかな治療が大切です。したがって、このような症状を自覚した時には、すぐに眼科を受診して眼底検査を受けてください。
網膜剥離の治療法
●レーザー網膜光凝固
網膜裂孔だけならレーザーで治ることも
網膜に裂け目(網膜裂孔)ができているだけで、まだ網膜剥離になっていない場合は、瞳孔から裂け目にレーザーを照射して焼きつけて、裂け目をふさぐことができます(レーザー網膜光凝固)。この処置により、裂け目の周囲の網膜とその下の組織がくっつくため、網膜が剥がれにくくなります。
しかし、レーザー網膜光凝固を行っても、病気の勢いによっては、網膜剥離に至ってしまうことがあります。
●網膜が剥がれてしまったら手術
網膜が剥がれてしまっている場合には、剥がれた網膜を元の位置に戻して固定するために手術治療が必要になります。網膜剥離の状態に応じて、硝子体手術や強膜バックリング手術などを行います。
早めに手術を行うことが大切で、その後の視力予後にも関わってきます。
網膜静脈閉塞症
静脈がせき止められて、血液が網膜にあふれ出てくる病気
私達は加齢に伴い、動脈硬化が進みます。動脈硬化が進むと、動脈と静脈が交叉している部位では、硬くなった動脈が静脈を圧迫してその血流をせき止めてしまうことがあります(静脈閉塞)。
すると、血管が閉塞したことにより、行き場を失った血液やその成分が静脈から漏れ出し、網膜や黄斑にあふれて、出血や浮腫(むくみ)を引き起こして、視力低下や視野障害を起こしてしまいます。
これを網膜静脈閉塞症といいます。静脈の閉塞する部位により下記の2つの病気に分かれます。
網膜中心静脈閉塞症
網膜中心静脈の根もとで閉塞
網膜中心静脈が、その根幹で閉塞してしまった場合を、網膜中心静脈閉塞症といいます。治療をしても視力回復は限定的です。しかし、治療せずに放置すると、ほとんどの場合、血管新生を起こして、血管新生緑内障などの重篤な合併症を起こし、失明するリスクがとても高くなる病気です。
網膜中心静脈分枝閉塞症
網膜中心静脈の枝分かれした先で閉塞
網膜中心静脈が、その枝分かれした先の分枝で閉塞した場合は、網膜中心静脈分枝閉塞症といいます。適切な治療をすれば、視力予後は比較的良好です。
網膜静脈閉塞症の症状
突然発症、黄斑がむくんで急激に視力低下
この病気は、突然、網膜中心静脈が閉塞することにより発症します。
症状は血流の途絶えた箇所や範囲により異なりますが、ものを見るのに一番大事な黄斑に出血や浮腫がおよんだ場合(黄斑出血、黄斑浮腫)、急激に著しい視力低下が起こり、視力予後も悪くなります。
また、ものがゆがんで見えたり、視界がかすんだり、視野の一部が欠けたりします。
血圧や生活習慣病のコントロールが大切
この病気は、高血圧や動脈硬化、糖尿病や高コレステロール血症など基礎疾患のある高齢者に起きやすい病気です。日常的に血圧や生活習慣病をコントロールすることが大切です。
網膜静脈閉塞症の治療
●レーザー網膜光凝固
血管がつまっている領域の網膜には犠牲になってもらう
血管がつまっている網膜の無血管領域は、レーザーでその領域の網膜を焼く(死滅させる)必要があります。レーザー網膜光凝固をしないと、やがて新生血管が発生してきて失明の危険が生じます。
●抗VEGF治療
中心から周辺まで網膜全域で血管新生を抑える
黄斑浮腫の改善および新生血管の発生予防と治療のために、VEGF(血管内皮増殖因子)阻害薬を用いた抗VEGF治療が第一選択で行われることが多いです。
これは網膜全体に作用し、網膜や黄斑へのダメージが少なく、黄斑浮腫の改善と視力の回復が得られやすい優れた治療法です。
しかし、網膜の血管が広範囲に閉塞している場合には、その領域のレーザー網膜光凝固もあわせて行う必要があります。
網膜中心静脈閉塞症の症例と抗VEGF治療の経過
![網膜中心静脈閉塞症(抗VEGF治療前)](/assets/images/others/pic_04.jpg?1717138136)
網膜中心静脈閉塞症
(抗VEGF治療前)
眼底広角写真
網膜全体に出血が生じ、血流障害による白斑が多発
![網膜中心静脈閉塞症(抗VEGF治療前)](/assets/images/others/pic_05.jpg?1717138136)
網膜中心静脈閉塞症
(抗VEGF治療前)
同症例の眼底中心部の拡大写真
網膜出血と白斑が多発
![抗VEGF治療前(水平断)](/assets/images/others/pic_06.jpg?1717138136)
抗VEGF治療前(水平断)
顕著な黄斑浮腫、乳頭浮腫と網膜出血
著しい視力低下
![抗VEGF治療前(垂直断)](/assets/images/others/pic_07.jpg?1717138136)
抗VEGF治療前(垂直断)
![抗VEGF治療1回後](/assets/images/others/pic_08.jpg?1717138136)
抗VEGF治療1回後
黄斑浮腫改善、乳頭浮腫と網膜出血は残存
![抗VEGF治療2回後](/assets/images/others/pic_09.jpg?1717138136)
抗VEGF治療2回後
斑浮腫消退、乳頭浮腫と網膜出血が改善
視力も回復
網膜中心静脈分枝閉塞症の症例と抗VEGF治療
![網膜中心静脈閉塞症(抗VEGF治療前)](/assets/images/others/pic_10.jpg?1717138136)
網膜中心静脈分枝閉塞症
(抗VEGF治療前)
網膜中心静脈の上方の枝分かれした分枝の閉塞
網膜上方の出血と浮腫、白斑が散在
病変が黄斑にもおよび、視力は著しく低下
![網膜中心静脈閉塞症(抗VEGF治療前)](/assets/images/others/pic_11.jpg?1717138136)
網膜中心静脈分枝閉塞症
(抗VEGF治療前)
![網膜中心静脈分枝閉塞症(抗VEGF治療後)](/assets/images/others/pic_12.jpg?1717138136)
網膜中心静脈分枝閉塞症
(抗VEGF治療後)
抗VEGF治療後、眼底出血は消退、黄斑浮腫も軽快
しかし、後遺障害として網膜委縮が生じた。視力は改善したが限定的であった。
![網膜中心静脈分枝閉塞症(抗VEGF治療3回後)](/assets/images/others/pic_13.jpg?1717138136)
網膜中心静脈分枝閉塞症
(抗VEGF治療3回後)
黄斑浮腫改善
当院では、網膜静脈閉塞症のレーザー治療、抗VEGF薬治療および手術治療も行っております。気になる症状のある方は、お気軽にご相談ください
強度近視(病的近視)
強度近視は目が前後方向に異常に伸びる病気
私たちは皆、生まれたときは遠視で、年齢とともに目が前後方向に伸びて近視化されていきます。
強度近視とは、眼球の前後方向の長さ(眼軸長)が異常に伸びてしまい、網膜にピントが合わず、近視が非常に強くなった状態のことです。
眼軸長が伸びると網膜が薄くなって、網膜の下の脈絡膜の血管が透けて見えるようになります。その模様が豹の皮に似ていることから豹紋状眼底と呼ばれます。
![強度近視の豹紋状眼底](/assets/images/others/pic_14.jpg?1717138136)
強度近視の豹紋状眼底
病的近視になると失明することも
強度近視で眼底に傷害が起こった状態を病的近視といいます。網膜などの大事な眼底組織も引き伸ばされてしまいますので、さまざまな目の病気を引き起こし、見え方に支障をきたすことがあります。
また、眼球の一部が変形して、お餅のように膨らんでくることがあり(後部ぶどう腫)、網膜や脈絡膜に異常が起こることもあります。
アジア人での近視の割合は約40%、強度近視は約10%、病的近視は約1~3%と報告されています。近視というと軽視されやすいですが、強度近視は視機能障害を引き起こし、進行すると失明のリスクもある病気です。
強度近視の明確な原因はわかっていませんが、遺伝的な要因と目の使い方や日常の行動といった環境的な要因が考えられています。
![正常な状態、目軸の延長、眼球の変形(後部部どう腫)](/assets/images/others/pic_15.jpg?1717138136)
強度近視
病的近視
病的近視は脈絡膜に新生血管を生じることがある
強度近視は、網膜や黄斑など眼底にある大切な組織に大きな負荷をかけ続けるため、眼底に傷害を引き起こすことがあります。その状態が病的近視であり、網膜とその隣(外層)にある脈絡膜の間に亀裂が生じ、通常は存在しない弱くもろい血管(近視性脈絡膜新生血管)が発生してしまいます。
この脈絡膜新生血管は内層の網膜へと進展し、網膜や黄斑にむくみ(浮腫)や出血を起こし、さらには網膜剥離などの原因になることもあります。
強度近視(病的近視)の症状
網膜や黄斑に傷害がおよぶと、
- 視力の低下(視力低下)
- ものがゆがんで見える(歪視)
- 視界の一部が見えない(視野障害)
- 中心が暗くなる(中心暗点)
- 視界に黒い虫やゴミが浮いているように見える(飛蚊症)
- 実際には視界にない光が現れたり点滅したりして見える(光視症)
といった症状が現れることがあります。
こうした症状を放置すると、網脈絡膜萎縮、網膜剥離、近視性牽引性黄斑症、近視性視神経症などを引き起こすことがあり、急激な視力低下や最悪の場合は失明など深刻な状態に陥る可能性があります。
強度近視(病的近視)の治療
眼底に傷害が現れている病的近視の場合には、病気の状態や進行に応じた治療を行います。傷害がまだ現れていない段階であっても、病状の定期的な検査が大切です。
●抗VEGF治療:新生血管を抑える優れた治療法
脈絡膜新生血管がある場合には、放置すると眼底出血、黄斑浮腫を引き起こし、高度な視力低下が起こります。状態に応じて、抗VEGF薬を目の中に直接注射して治療します。
抗VEGF薬治療は、網膜や黄斑にダメージを与えるリスクがほとんどありませんので、安全性が高く優れた治療法です。
病的近視の症例と抗VEGF治療の経過
![](/assets/images/others/pic_16.jpg?1717138137)
![病的近視による脈絡膜新生血管](/assets/images/others/pic_17.jpg?1717138137)
病的近視による脈絡膜新生血管
![FAの初期像](/assets/images/others/pic_18.jpg?1717138137)
FAの初期像
![FAの後期像](/assets/images/others/pic_19.jpg?1717138137)
FAの後期像
![IAの後期像](/assets/images/others/pic_20.jpg?1717138137)
IAの後期像
(FA: フルオレサイト蛍光眼底造影検査、IA: インドシアニングリーン蛍光眼底造影検査)
●手術が必要なことも
網膜剥離がある場合には、そのまま放置すると失明に至る可能性が高いので、手術が必要になります。網膜剥離の状態に応じて、硝子体手術や強膜バックリング手術が行われます。
ぶどう膜炎
ぶどう膜に炎症が起きる病気で原因はさまざま
ぶどう膜とは虹彩、毛様体、脈絡膜がつながった一連の目を構成する膜で、網膜と強膜の間にある中膜のことです。
目のはたらきを維持している大切な役割があります。血管が豊富なため、全身の病気の影響を受けやすく、ここに炎症が起きたものをぶどう膜炎といいます。
原因は多岐にわたります。目の病気だけでなく、全身の病気で引き起こされることも多く、ぶどう膜炎は30種類以上の病気に分けられます。それでも原因不明のぶどう膜炎は4割近くあります。ぶどう膜炎の原因疾患の全国調査は下記の表のようになっています。
ぶどう膜炎で炎症がひどくなると失明に至ることもあります。
![Sonoda et al. Jpn J Ophthalmol 65: 184-190, 2021](/assets/images/others/pic_25.jpg?1717138137)
Sonoda et al. Jpn J Ophthalmol 65: 184-190, 2021
![ぶどう膜炎](/assets/images/others/pic_21.jpg?1717138137)
ぶどう膜炎
ぶどう膜からの炎症が
近接する組織にも波及する
ぶどう膜炎の症状
赤い、痛い、かすむ
ぶどう膜炎が生じると、次のような症状が現れます。片目だけのことも、両目同時のことや片目ずつ交互に生じることもあります。
- 白目が赤くなる(充血)
- 目の違和感や痛みを感じる(違和感、眼痛)
- ものがかすんで見える(霧視)
- ものが見にくくなる(視力低下)
- 光がまぶしく感じる(羞明)
- 虫が飛んでいるように見える(飛蚊症)
![ぶどう膜炎](/assets/images/others/pic_22.jpg?1717138137)
ぶどう膜炎
顕著な結膜充血と毛様充血
虹彩新生血管と前房出血を認める
ぶどう膜炎の治療
病気の勢いをコントロールする
ぶどう膜炎の治療は、ステロイド薬やその他の免疫調節薬の点眼薬や注射、飲み薬などで行います。しかし、これらの治療薬には副作用もありますので、病気の勢い(病勢、活動性)に応じた使い方が大切です。
ぶどう膜炎は、一時的によくなっても、しばらくしてまた再発することが多く、中々完治させることが困難な病気です。
ぶどう膜炎治療の基本方針は、キュア(Cure: 完治する)というよりも、むしろケア(Care: 薬のさじ加減で病勢をコントロールする)になります。
一旦よくなっても、その後の定期的な経過観察が大切です。
仮面症候群(悪性リンパ腫、癌の眼内転移)
●ぶどう膜炎のように見えるが、実は癌
一見ぶどう膜炎のようにみえますが、実は炎症ではなく、悪性の病気(癌)であることがあります。その場合、目の中に浮遊している細胞は、炎症細胞ではなく腫瘍(癌)細胞です。
全身の癌の眼内転移もありますが、目には特に、悪性リンパ腫が発症することが多いです。
仮面症候群は診断に苦慮することも少なくありませんが、命にかかわる病気なので、私たち眼科医が見落としてはならない病気です。
●悪性リンパ腫は目から発症することも多い
全身のリンパ腫からの目への転移(転移性眼内リンパ腫)もありますが(12%)、それよりも、目や脳に発症(目や脳で初発)する悪性リンパ腫(原発性眼・中枢神経リンパ腫)の方が多いです(88%)。
しかも、目から発症した悪性リンパ腫の56~90%は脳にも波及しますので、生命を脅かします。
また、全身の悪性リンパ腫があっても気づかずに、目の症状が出てから初めて気づくこともあります。目の悪性リンパ腫の発症には注意が必要です。
●悪性リンパ腫はぶどう膜炎との区別が難しい
悪性リンパ腫の眼底病変はさまざまで、ぶどう膜炎との区別が困難です。
硝子体が濁ってきて(硝子体混濁)、かすみや飛蚊症が強くなります。ぶどう膜や網膜に悪性細胞が浸潤して、白色の滲出斑様の病巣を生じるので、ぶどう膜炎ととても似ています。
また、抗炎症薬のステロイド薬に反応しないことも多いですので、ステロイド薬でなかなか治らないぶどう膜炎は、悪性リンパ腫の可能性を疑います。
このように、眼底所見と治療経過を総合的に判断して、確定診断には精密検査が必要になります。
![悪性リンパ腫](/assets/images/others/pic_23.jpg?1717138137)
悪性リンパ腫
脈絡膜への浸潤病巣
![悪性リンパ腫](/assets/images/others/pic_24.jpg?1717138137)
悪性リンパ腫
網膜下への散在性の白点状浸潤病巣
●悪性リンパ腫の治療と予後
早期発見、早期治療が長く生存できる秘訣
治療は、化学療法や放射線療法になります。しかし、悪性リンパ腫を長期的に抑え込むことはなかなか困難です。また、進行が早いので治療は急がなくてはなりません。
眼科領域で発生する悪性腫瘍の中で最も生命予後が悪く、5年生存率は40%程しかありません。目が初発であっても生命予後が悪いのは、目から脳に波及(転移)していってしまうからで、目の中に癌細胞があるうちに抑え込めれば、予後はよくなります。
したがって、眼科による早期発見と早期治療がとても大切です。早く発見して、然るべき基幹病院で、早くに治療を開始することが、長く生存できる秘訣といえます。
当院では、ぶどう膜炎を専門的に診療する横浜市立大学附属病院眼科の水木信久教授が非常勤で診療しております。
ぶどう膜炎でお悩みの方はご相談ください。
詳しい精密検査が必要な場合は大学病院に紹介いたします。